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乳房の痛みは、乳腺外科を受診される方からよく相談される症状のひとつです。
「乳房がチクチク痛い」
「片側だけ痛い」
「押すと痛い」
「生理前になると胸が張って痛い」
「乳がんではないかと心配」
このような不安を感じて、乳腺外科を受診される方は少なくありません。
結論から言うと、乳房の痛みだけで乳がんが見つかることは多くありません。乳房の痛みは、ホルモンバランスの変化、月経周期、乳腺症、乳腺炎、筋肉や肋骨周囲の痛みなど、良性の原因で起こることも多い症状です。
一方で、痛みがあるから乳がんではない、と自己判断することもできません。しこり、乳頭分泌、皮膚のひきつれ、乳頭や乳輪のただれなどを伴う場合には、乳腺外科で確認することが大切です。
この記事では、乳房の痛みと乳がんの関係、よくある原因、受診の目安について解説します。
乳房の痛みだけで乳がんの可能性は高いですか?

乳房の痛みがあると、「乳がんの症状ではないか」と心配になる方は多いと思います。
実際には、乳房の痛みだけをきっかけに乳がんが見つかることは多くありません。乳房の痛みは、月経周期に伴う乳腺の張りや、ホルモンバランスの変化、乳腺症など、良性の変化で起こることが多い症状です。
特に、両側の乳房が張る、月経前に痛みが強くなる、月経が始まると軽くなる、といった痛みは、ホルモンの影響による乳房の変化としてみられることがあります。
ただし、乳がんがまったく痛みを起こさないというわけではありません。また、痛みの有無だけで良性か悪性かを判断することはできません。
乳房の痛みが続く場合や、痛み以外の症状を伴う場合には、乳腺外科で診察や画像検査を受けることをおすすめします。
乳房の痛みのよくある原因
乳房の痛みには、いくつかの原因があります。ここでは、よくみられるものを紹介します。
月経周期に伴う痛み
乳房の痛みで多いのが、月経周期に伴う痛みです。
月経前になると、女性ホルモンの影響で乳腺が張り、乳房全体が重い、張る、押すと痛い、と感じることがあります。両側に症状が出ることも多く、月経が始まると軽くなる場合があります。
このような痛みは、周期的に繰り返すことが多く、乳がんそのものを強く疑う症状ではありません。ただし、いつもと違う痛みが続く場合や、しこりを伴う場合には確認が必要です。
乳腺症による痛み
乳腺症は、乳腺に起こる良性の変化をまとめた呼び方です。
乳房の張り、痛み、しこりのように触れる部分、硬さの左右差などを感じることがあります。月経周期により症状が変化することもあります。
乳腺症は良性の変化ですが、症状だけで乳がんと区別することは難しい場合があります。気になるしこりや痛みがある場合には、乳房超音波検査やマンモグラフィで確認します。
乳腺炎による痛み
乳腺炎では、乳房の痛み、赤み、腫れ、熱感、発熱などがみられることがあります。授乳中に起こることが多いですが、授乳中でない方にも起こることがあります。
乳房が赤く腫れて痛い、熱を持っている、発熱がある、といった場合には、早めの受診が必要です。
乳腺炎として治療しても改善しにくい場合や、皮膚の赤みや腫れが続く場合には、他の病気との区別が必要になることもあります。
筋肉や肋骨周囲の痛み
乳房の痛みだと思って受診された方の中には、実際には乳腺ではなく、胸の筋肉や肋骨周囲の痛みである場合もあります。
たとえば、体をひねると痛い、腕を動かすと痛い、押すと肋骨のあたりが痛い、運動や姿勢と関係している、といった場合です。
乳房の中の痛みなのか、胸壁や筋肉の痛みなのかは、ご自身では判断しにくいことがあります。気になる場合には、乳腺外科で乳房の病変がないかを確認します。
受診した方がよい乳房の痛み

乳房の痛みは良性の原因で起こることも多いですが、次のような場合には乳腺外科での確認をおすすめします。
- 痛みが長く続いている
- 片側だけの痛みが続く
- しこりを触れる
- 乳頭から血の混じった分泌液が出る
- 乳房の皮膚にへこみやひきつれがある
- 乳頭や乳輪にただれがある
- 乳房の赤み、腫れ、熱感がある
- わきの下にしこりを触れる
- 乳がん検診で要精密検査と言われた
- 今までと違う痛みで不安が強い
特に、しこり、血性乳頭分泌、皮膚のひきつれ、乳頭や乳輪のただれなどを伴う場合には、痛みの有無にかかわらず受診が必要です。
「痛いから乳がんではない」「痛くないから大丈夫」とは言い切れません。乳房の変化に気づいたときには、症状だけで判断せず、必要に応じて検査で確認しましょう。
痛みがあるとき、どのような検査をしますか?

乳房の痛みで受診した場合には、まず問診と診察を行います。
痛みがいつからあるのか、片側か両側か、月経周期と関係があるか、しこりを触れるか、乳頭分泌があるか、過去の乳がん検診の結果などを確認します。
そのうえで、必要に応じてマンモグラフィや乳房超音波検査を行います。
乳房超音波検査
乳房超音波検査では、乳房の中にしこりや嚢胞などがないかを確認します。痛みのある部分を重点的に確認することもできます。
若い方や乳腺が発達している方でも、乳房内の状態を確認しやすい検査です。
マンモグラフィ
マンモグラフィでは、しこりだけでなく、石灰化や構築の乱れなど、超音波検査だけでは分かりにくい所見を確認することがあります。
年齢、症状、過去の検診歴、乳房の状態などに応じて、必要な検査を組み合わせて判断します。
必要に応じて組織検査を行うこともあります
画像検査で、良性か悪性か判断が難しい所見が見つかった場合には、組織検査を検討することがあります。
組織検査は、乳房の病変の一部を採取して顕微鏡で調べる検査です。組織検査が必要と言われたからといって、乳がんが確定したという意味ではありません。画像検査だけでは判断が難しい場合に、診断をはっきりさせるために行います。
痛みがあるときに自分で確認しておくとよいこと

受診前には、痛みの特徴を簡単に整理しておくと診察がスムーズです。
たとえば、次のような点を確認しておくとよいでしょう。
- いつから痛みがあるか
- 痛みは片側か、両側か
- 痛む場所は毎回同じか
- 月経前に強くなるか
- 月経が始まると軽くなるか
- しこりを触れるか
- 乳頭分泌があるか
- 皮膚の赤みや腫れがあるか
- 腕の動きや姿勢で痛みが変わるか
- 過去の乳がん検診で異常を指摘されたことがあるか
すべてを正確に覚えていなくても問題ありません。分かる範囲でお伝えいただければ、診察の参考になります。
乳房の痛みがあるときに気をつけたいこと
乳房の痛みがあると、不安になって何度も触って確認してしまうことがあります。
しかし、強く押したり、何度も触ったりすると、かえって痛みが気になりやすくなることがあります。しこりの有無を確認することは大切ですが、気になって何度も触り続けるよりも、一度乳腺外科で確認することをおすすめします。
また、インターネットで調べるほど不安が強くなることもあります。乳房の痛みは良性の原因で起こることも多い一方で、検査をしなければ分からないこともあります。
不安が続く場合には、自己判断で様子を見続けるのではなく、乳腺外科で相談してください。
お茶の水乳腺クリニックへご相談ください

乳房の痛みは、乳腺外科でよく相談される症状のひとつです。
乳房の痛みだけで乳がんが見つかることは多くなく、月経周期、ホルモンバランス、乳腺症、乳腺炎、筋肉や肋骨周囲の痛みなど、良性の原因で起こることも多くあります。
一方で、痛みの有無だけで良性か悪性かを判断することはできません。しこり、血性乳頭分泌、皮膚のひきつれ、乳頭や乳輪のただれ、乳房の赤みや腫れ、わきの下のしこりなどを伴う場合には、乳腺外科での確認が必要です。
お茶の水乳腺クリニックでは、乳房の痛み、しこり、乳頭分泌、乳がん検診で要精密検査と言われた方の診療を行っています。必要に応じて、マンモグラフィ、乳房超音波検査、組織検査まで対応しております。
「乳房が痛いけれど、乳腺外科を受診してよいのかわからない」「乳がんではないかと不安」という方は、お気軽にご相談ください。
早めに確認することが、不安を減らし、必要な治療や経過観察につながります。



