
目次
乳がんの手術や抗がん薬治療、放射線治療などが終わり、病状が落ち着いてくると、
「今後も大学病院へ通い続けるのかな?」
「近くのクリニックでも診てもらえるの?」
「もしクリニックへ移ったら、何かあった時に大学病院へ戻れるの?」
このような疑問を持たれる方は少なくありません。
実際、乳がん治療では、大学病院やがん専門病院と地域の乳腺クリニックが役割分担をしながら診療を行うことが一般的になっています。
今回は、乳がん術後の通院先について、大学病院と乳腺クリニックそれぞれの役割をご紹介します。
大学病院が得意なこと
大学病院やがん専門病院では、
- 手術
- 抗がん薬治療
- 分子標的薬治療
- 放射線治療
- 再発乳がんの治療
- 臨床試験
など、高度で専門的な治療を行っています。
治療開始時や再発時には、大学病院・専門病院が中心となって治療を行うことが多くなります。
一方、術後フォローは地域でも受けられることがあります

手術や薬物療法が終了し、病状が安定すると、
- 定期診察
- マンモグラフィ
- 乳房超音波検査
- ホルモン療法などの内服治療
- リュープリン注射
などが中心になります。
これらは乳腺専門クリニックであれば、大学病院でなくても対応できる内容です。
大学病院では診療科全体で多くの患者さんを診療しているため、待ち時間が長くなりがちです。
一方、地域の乳腺クリニックでは、より通いやすい環境で定期フォローを続けることができます。
クリニックへ移るメリット
術後フォローを乳腺クリニックで受けるメリットには、
通院しやすい
自宅や職場から近いクリニックであれば、通院の負担が軽くなります。
術後フォローは5年、10年と長く続くため、「通いやすさ」はとても大切です。
気軽に相談しやすい
ホルモン療法中には、
- 関節痛
- ホットフラッシュ
- 不眠
- 気分の落ち込み
- 腕のむくみ
など、命に関わるわけではないけれど日常生活に影響する症状が出ることがあります。
このような症状も遠慮なく相談できることは、クリニックの大きな役割です。
必要な検査を継続できる
乳がん術後は、
- 定期診察
- マンモグラフィ
- 乳房超音波検査
を継続していくことが重要です。
検査を受けやすい環境があることで、安心して経過観察を続けることができます。
クリニックへ移っても大学病院との連携は続きます

「クリニックへ移ったら、もう大学病院では診てもらえないのでは?」
と心配される方もいます。
しかし実際には、そのようなことはありません。
経過観察中に、
- 再発が疑われる
- 新たな治療が必要
- 手術が必要
- より専門的な検査が必要
となった場合には、大学病院やがん専門病院へ紹介し、再び専門的な診療を受けていただきます。
地域医療では、
大学病院とクリニックが役割分担をしながら患者さんを支える
という考え方が広く行われています。
当院で行っている術後フォロー

お茶の水乳腺クリニックでは、
- 定期診察
- マンモグラフィ
- 乳房超音波検査
- リュープリン注射
- ホルモン療法など内服治療の継続
- 採血(必要時)
など、乳がん術後の経過観察に対応しております。
また、異常が疑われた場合には、大学病院や専門病院と連携し、速やかにご紹介いたします。
当院への通院を希望される場合

術後フォローをご希望の場合は、
- 診療情報提供書(紹介状)
- 手術記録
- 病理結果
- 現在服用中のお薬
- 最近の画像検査結果
などをご持参いただくと、よりスムーズに診療を開始できます。
もちろん、資料がすべて揃っていなくても、まずはご相談ください。
お茶の水乳腺クリニックへご相談ください

乳がん術後の経過観察は、再発を見つけることだけが目的ではありません。
安心して日常生活を送りながら、必要な検査や治療を無理なく続けていくことが大切です。
お茶の水乳腺クリニックでは、患者さん一人ひとりの治療経過に合わせて、定期検査やホルモン療法の継続、副作用のご相談など、長期的な術後フォローを行っています。
また、大学病院・専門病院との連携体制を整えており、必要な場合には速やかに適切な医療機関へご紹介いたします。
大学病院からの通院先を探している方、転居やライフスタイルの変化で通院先を見直したい方も、お気軽にご相談ください。
参考文献
- 日本乳癌学会. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2023年版(Q39:手術後の経過観察)
- 日本乳癌学会. 乳癌診療ガイドライン
- 国立がん研究センター がん情報サービス「乳がん」
- NCCN Guidelines for Patients®: Breast Cancer
- ESMO Clinical Practice Guideline for Early Breast Cancer



